リチウムイオンバッテリーパック

リチウムイオン(Li-ion)バッテリーパックはその小さなサイズと軽量さから携帯デバイスに広く利用される電源です。リチウムイオンバッテリーパックは古くなった電池に共通する化学的性質である「メモリー効果」(起電力低下としても知られる)がありません。

ニッケルベースのバッテリーパックよりも高いエネルギー密度と低い自己放電率を持つリチウムイオンバッテリーパックは、これまでは電源装置の大きさ、重量および持続時間の限界により制限されてきた携帯デバイスのデザインに革命をもたらしています。

ニッケルバッテリーパックに比べてより揮発性が高く、高エネルギー密度を持つリチウムの性質ゆえに、リチウムバッテリーパックは、設計から量産に至る全ての段階において、特別に安全に配慮しながら生産されています。リチウムイオンバッテリーは保守をあまり必要としません。これは、他の多くの化学物質には見られない利点です。メモリー効果がなく、バッテリーの寿命を延ばすための定期的なリフレッシュを必要としません。さらにニッケル-カドミウムと比較して自己放電は半分以下ですので、リチウムイオンは、現代的なバッテリー残量表示アプリケーションにも適しています。リチウムイオン電池は処分の際にもほとんど環境に害を与えません。全体的には利点の多いリチウムイオンですが、脆弱である、という欠点もあります。そのため、リチウムイオンは、安全な運用を維持するための保護回路を必要とします。保護回路は各電池の充電中のピーク電圧を制限し、放電中には電池の電圧が過剰に低下するのを防ぎます。さらに、温度が極度に高くなったり低くなったりするのを防ぐために、電池の温度を常に監視しています。

ほとんどのパックの最大充放電電流は1Cから2Cの間に制限されています。これらの予防措置の採用により、過充電によるリチウム金属の析出の可能性は実質的に排除されます。ほとんどのリチウムイオンバッテリーには老化がつきものです。バッテリーが使用されていようがなかろうが、一年後にはある程度の容量劣化が認められます。2、3年後にはバッテリーは頻繁に不具合を生じます。ここで留意しなければならないのは、他の化学物質にも老化に関連する変質効果があることです。高い周囲温度にさらされたNiMHではこの現象は特に顕著です。同時に、リチウムイオンパックは幾つかのアプリケーションにおいて5年間使用できることが知られています。製造業者は常にリチウムイオンの改善に努めています。ほぼ半年ごとに、新しく改良された化学物質の配合が導入されています。このように目まぐるしく技術が進歩する中で、改良されたバッテリーについて、老化がどのように改善されたかを評価するのは容易ではありません。

しかし、冷所で保存することにより、リチウムイオン(およびその他の化学物質)の老化プロセスを遅らせることはできます。製造業者は15℃(59°F)

での保管を推奨しています。また、バッテリーは、保管中にも少しずつ充電することが必要です。製造業者は40%充電を推奨しています。エネルギー-コスト比の観点で、最も経済的なリチウムイオンバッテリーは円筒型18650(18は直径、650は長さ:単位mm)です。この電池は、モバイルコンピュータや、超薄型以外のアプリケーションにも用いられます。薄型パックが必要な場合には、角柱形状のリチウムイオン電池が最適な選択です。但し、角柱型は、蓄えられるエネルギーの関係から、コスト高になります。

リチウムイオンバッテリーの利点

  • 高エネルギー密度より高容量への可能性
  • 新品に対する長時間の初期充電不要です。通常の充電だけで十分です。
  • 比較的に自己放電が少ない-自己放電はニッケルベースのバッテリーの半分以下
  • あまり保守を必要としない-メモリー効果がないので定期的な放電を必要としません.
  • 特別仕様の電池は電動工具などの応用製品に非常に高電流を供給できます。

リチウムイオンバッテリーの限界s

  • 電流や電圧を安全範囲内に維持するために保護回路を要する。
  • 使用状態になくとも老化現象を起こす。40%充電で冷所で保管すれば老化現象を軽減できる。
  • 輸送制限-大量の出荷は規制の対象となります。この規制は個人的な手荷物バッテリーには適用されません。(最終セクション参照)
  • 製造コストが高い。
  • 十分に熟していない。-金属や化学物質は継続的に変更される。

リチウムイオンバッテリーの出荷における制限

リチウムイオンバッテリーを大量に出荷する全ての人は輸送規制を満たす責任がある。これは陸上輸送、海上輸送、航空輸送による国内および国外出荷に対して適用する。リチウム含有量1.5グラム相当を超えるリチウム電池、またはバッテリーパック当たり8グラム相当を超えるものは「クラス9のその他雑多の危険物質」として出荷しなければならない。電池容量と1パック当たりの電池数によりリチウムの含有量は決まります。リチウム含有量が8グラム以下のパックには例外が認められます。しかしながら、24個以上のリチウム電池または12個以上のリチウムイオンバッテリーパックを含む出荷には、特別な表示と出荷書類が必要となります。各パッケージにはリチウムバッテリーが収められていることを示す表示をしなければなりません。全てのリチウムイオンバッテリーはリチウム含有量の如何に関わらず、UN 3090に詳述されている仕様(UN 試験および基準マニュアル、パートⅢ サブセクション38.3)に従って試験されなければなりません。この予防措置は欠陥のあるバッテリーの出荷を防ぎます。電池およびバッテリーは短絡を防ぐために分離して、強固な箱に梱包しなければなりません。

リチウムイオンバッテリーパックの応用製品

移動式医療用装置t

  • 注入ポンプ
  • 移動式X線システム
  • 人工呼吸器
  • 除細動器
  • 手術器具
  • 患者監視装置
  • 電動ベッドおよびカート
  • 筋刺激装置

携帯式エレクトロニクス機器

  • 携帯プリンタ
  • 測定装置
  • データ収集装置
  • ガス検知システム
  • 画像取り込み装置

安全および防犯装置

  • 暗視カメラ
  • 監視装置
  • 熱画像装置
  • 着用式ガス検知システム
  • 護身用警報装置

軍事用品

  • 耐久性携帯通信装置
  • 耐久性コンピュータ装置
  • 電動工具および器具
  • 測定器具およびレーザー
  • 工事/組立装備

通信機器

  • 携帯電話
  • 携帯電子機器
  • 携帯式産業用コンピュータ
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